コウ先生コラム

カラダは自然によどんでいく

ぼくたちが豚肉を食べたとき、そのまま吸収される?
そんなことはないよね。
カラダの細胞のどこをとっても、豚のDNAは検出されない。
でも豚肉は食べたわけだ。
どういうことか?

人間はいただいた食材の栄養素をカラダに合うよう、体内で人間の栄養素にリセットしているんだ。それをおこなうのが腸内細菌。
つまり、腸内細菌が分子レベルにまで分解してくれるから、人間は人間が使える栄養素を吸収することができる。
そんな大切な腸内細菌を無意識に虐殺しているとしたら?

たとえば食品添加物。
そもそもなぜ添加物を加えるのか?
「食品が腐敗しないように」とか「味や色が変わらないように」という理由がある。つまり、食品を細菌から守りたいわけだ。

しかし、よくよく考えてみよう。
ぼくたちが口にしたものはすべて腸内細菌により分解され吸収されている。
その腸の中に防腐剤を入れるということは「腸内細菌大虐殺!」だよね。
殺すまでいかなくても、腸の働きが弱くなり、栄養素の吸収力が低下する。当然、卵子にも十分な栄養がいかなくなる。
今日まで完全無添加食材しか口にしてこなかった。
コンビニやファストフード店を一度も利用したことがない。
排気ガスの混じった空気は吸ったことがない。

そんな人はいないはずだ。食べ物にしろ飲み物にしろ、吸っている空気にしろ、何らかの人工物を体内に入れているはず。今この瞬間さえも。
コンビニや外食を利用するなということではなくて、できるだけ添加物の入った食品を口にするのは避けてほしい。

いまのご時世、添加物を完全に取り込まない食生活は無意識ではできない。知らず知らずのうちに溜まってしまう老廃物をすっきり流す。またその要因となる添加物などを取り入れない努力が卵子の劣化を防ぐために必要なんだ。

でも、案ずることなかれ!
腸内細菌もよどんだ体液も回復できる。

排気ガスを絶対に吸わないとか、自家栽培の食材しか食べないっていう生活は無理だよね。同じように添加物を一切体内に入れないことは不可能です。

危険物を完全にシャットアウトするよりも、出すことを考えよう。

そのとき活躍する道具が水だ。水を飲むことで、体内に入った水が内臓の中をぐるぐる巡りながら、危険物を溶け込ませることで逆吸収していく。そして最終的に尿や便として体外に排出される。

水飲みは1日2リットルを目標にしよう。

飲み方には3つポイントがある。

1.水分ではなく「水」
2.タイミングは「空腹時」
3.量よりも「回数」

お茶やコーヒー、みそ汁などは、水の代わりにならない。

なぜなら、すでにお茶やコーヒーの成分が水に溶け込んだものだから。
カラダに入ったとき、水としての危険物回収作業が期待できないんだ。

また同じ理由で、水を飲むタイミングは空腹時が最適ということになる。せっかく水を飲んでも、胃の中に何かが入っていると混じり合ってしまい、純粋な水の機能が損なわれるから。お腹の中に何もないからこそ、危険物を発見し、運び出すことが可能になるんだ。

また、一度に大量の水を摂取すると、体内の塩分濃度が一気に下がって水中毒になってしまう恐れがある。
これは腎臓の利尿速度(16ml /分)を越えると、体内の水分量に対して0.85パーセントと言われる塩分濃度が低くなり、頭痛やけいれん、最悪は死に至るケースもあるから危険だ。

水はちびりちびりと、のどをうるおす感覚で飲んでいこう。

この飲み方のほうが、2リットル飲むのも簡単。

コーヒー好きの人からよくこんな質問を受ける。
「1日に2リットルも飲んだら、大好きなコーヒーが飲めなくなっちゃいます」
ご心配なく。食事の時に摂取した水分は、食べ物と一緒にお腹の中で混ざるので、水のデトックス効果は期待しなくていい。
水を飲むのは空腹時のみ。食事のときはコーヒーでもお茶でも好きなものを飲んでいいよ。

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