妊娠初期は赤ちゃんを元気に育てることができるかどうか、 過ごし方の配慮が大切です。
妊娠初期は、妊娠が分かってから安定期に入るまでの期間をさします。
妊娠4週から15週の間のことです。 「安定期」に入ると、母体も赤ちゃんも安定しますので、それまでは様々な注意が必要となります。
初産の方は戸惑いばかり感じていることでしょう。
具体的には、どんな点に配慮をすることが適切か確認しておきましょう。
目次
重いものは持ったり激しい運動はダメ
妊娠初期は、お腹も目立ちませんし「赤ちゃんが胎内にいる」という実感がまだ湧いてこないでしょう。
そのため、ついつい普段と変わらないような行動をしてしまいがち。しかし妊娠初期の頃は、最も流産の危険が高い時期なのです。
重量のあるものを運ぼうと力をいれると、お腹に力が入ってしまい、 流産のリスクを負うこととなってしまうのです。
また、走ったりもしがちですが、激しい運動は控える事を心がける必要性があります。
喫煙習慣がある人は”禁煙”を
喫煙習慣があるなら、ニコチンやタールが血液に入り込むのを避けるため、”禁煙”をしてください。
胎児の発育が阻害されるだけでなく、流産や早産、出血等のリスクも出てきます。
さらに、副流煙という、ほかの方が吸うタバコの煙の方が害は多いため、周りにも避けてもらう、配慮してもらう必要があります。
お酒を飲むことを止める
タバコと同様、妊娠時のお酒は胎児への危険が高まります。 赤ちゃんには、お母さんを通して栄養素が運ばれるので、中枢神経などへの影響が強くでる事があるのです。
その為、妊娠中から授乳が終わるまで、控えておきましょう。
葉酸の摂取で胎児の先天性リスクを避ける
葉酸は、ほうれん草やブロッコリーに多く含有されていて、血を造る働きがあります。
そして、胎児の神経及び脳といった大事な部分を形成する際に作用し、奇形になるリスクを50~70%減らす結果も出ています。
母体が貧血気味、鉄分やカルシウム不足を起こしていると、頭が形成される時期に、奇形となる場合があるので、厚生労働省もその重要さを勧告しているのです。
気軽に摂取するならサプリメントがお勧めですが、その選び方には注意が必要なので、以下から確認しておきましょう。
薬の服用は必ず医師の助言を
妊娠初期はつわりもありますし、何となくだるいとか疲れた、 頭痛がするといった体の不調が多い時期となります。
しかし、この時期は赤ちゃんの体の形成において、最も大事な時期なのです。
妊娠前の様に、気軽に薬を摂取することは大変危険なので、自分の判断で薬は飲まずに、必ず医師に助言を受けるようにしてください。
サプリでのビタミンAの摂り過ぎに注意
不足しても摂り過ぎてもいけない「ビタミンA」は、妊娠初期に過剰摂取すると、赤ちゃんの形成に影響し、奇形や流産になる可能性が高まります。
妊娠中に摂取したい1日の量は、670μg(マイクログラム)で、授乳中は1020μgです。危険性がある量は、3000μgとされています。
ビタミンAが含まれる物には、動物性由来の「レチノール」と「ベータカロテン」があり、その中でも、ビタミンAに変換されるベータカロテンでの摂取がおすすめです。例え過剰摂取をしても、尿として排出されるので心配はありません。
ただし、妊娠中避けておきたいのは、レチノールである、鶏レバー、うなぎ、ホタルイカ、ビタミンAが多く含まれるサプリなどです。
基本的には緑黄色野菜に含まれるベータカロテンで、ビタミンAの摂取量を調整していきましょう。
遠出や旅行は控えるべき
「お腹が大きくなる前に旅行」と、遠くに外出する方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、妊娠初期は体調が敏感で、些細なことが妊婦さんの体に負担となります。
母体がストレスを感じると、胎児にも影響が出るので、旅行はまず我慢するのが無難です。
気分をリラックスすることを心がけて
妊娠初期はつわりも始まり、特に初産の方は初めてのことばかりで、自分の気持ちの中に溜めこんでしまい、 ストレスをかかえる妊婦さんが多数かもしれません。
このようなマタニティブルーのような状態をしていると、赤ちゃんにも伝わってしまいます。
不安を感じた時は、信頼できる人に話して気分を落ち着けるとか、 楽しい気分になるように気分転換をしたり、 楽しい気分で気持ちを落ち着けることが大切です。
これらの事を実践していくのは大変ですが、元気な赤ちゃんを産むため、しっかり意識して頂けたらと思います。