アメリカの不妊治療のデメリット!精神的にもストレスがひどい!

不妊の体験談

まず最初に、アメリカにも色々な病院があると思います。

 

州によって、病院によって、先生たちに様々な方針があり、先生との相性もあると思います。

 

ただ、日本のように親身になって、不妊治療をしてくれるアメリカの病院は少ないのではないかと思います。

 

アメリカでも有名な病院に行けば別だと思いますが、不妊治療を「ビジネス」として割り切っている医者が多いと私は感じています。

 

現に私のように、病院スタッフとのやり取りに一番ストレスを感じ、アメリカでの不妊治療を諦めた人も多いのではないでしょうか。

 

アメリカの不妊治療の病院

 

一般にアメリカの不妊治療の病院は、ほとんどは個室で行います。診察や検査、そして先生や病院スタッフとの話し合いなど、全て個室です。

 

日本のように、周りの患者さんの声が聞こえるようなことはありませんが、内診では、日本のようにカーテンで仕切られていない分、丸見えで恥ずかしいと最初は戸惑うかもしれません。

 

そして、アメリカでの不妊治療は、何と言っても治療費が高額130万は軽く超える)です。

アメリカの不妊治療費は高額

高額な分、病院側としては、『何が何でも患者を妊娠させたい』『妊娠率を少しでも上げたい』と、ビジネス的な考えになってしまうのも無理はないかもしれません。

 

私が通っていた病院

 

私の通っていた、アメリカ南部のある病院のことです。この病院には、赤ちゃんの写真が廊下のあちこちに、ものすごくたくさん飾ってあります。

 

ここで無事に妊娠、出産した患者さんからもらったものなのでしょう。これも良し悪しですね。逆にストレスになる患者さんも多いと思います。

 

この病院での治療中、先生と直接話す機会は、長い治療の中で数えるほど(2、3回)しかありません。また、患者と先生の間に実に色々な人が入ります。

医師と接する機会が少ない

例えば、採血をするナース、エコーをとるナース、コーディネーターと呼ばれるナース(主に先生からの指示を患者に伝える)、検査結果を電話で伝えるナース、会計の話をするナースなど。

 

病院側の説目不足

 

そして、私が一番ストレスを感じていたところは、病院側の説明不足な点です。質問しても、必要最小限のことしか答えてくれません。

 

先生との間に色々な人が入る分、何回も同じ質問をしなければならず、そのやり取りに時間がかかり、治療以上にストレスを感じていました。

 

私の治療は、検査の結果AMHの数値が低く、主人の精子の運動率も悪いということで、顕微受精という選択肢になりました。

 

そのため、『できるだけ多く採卵し、受精させる』目的で、採卵まで毎日自分で排卵誘発剤を注射しなければなりませんでした。おなかは、慣れない私の打ち方で内出血だらけでした。

 

長い時間をかけ、2回挑戦しましたが、2回とも採卵自体キャンセルになってしまいました。理由は、採卵数日前の診察で、採卵できる数が1つか2つだからだそうです。

 

『妊娠率を少しでも上げたい』ここの病院としては、1つや2つの卵子では、『受精率も低く、着床率も下がる』という理由からキャンセルにするそうです。

 

2回目もキャンセルになったとき、ショックでしたが、また3回目の採卵で頑張ろうという前向きな気持ちさえあったのに、先生からはっきり「これはラストチャンスだったのよ」と言われました。

妊娠のチャンスが消えた?

病院側の説明不足なところは、ここなんです。先生と話していたときに、「あなたのチャンスは2回だけ」と事前に聞いていれば、ある程度心の準備をしていたと思います。

 

それなのに、2回終わった後、「ラストチャンスだった」と言われ、どうしようもない憤りを感じました。

 

ラストチャンスと言われ

 

そして、更に先生に「あなたの卵子では、顕微受精できないから、卵子提供か養子縁組を考えてください」と言われ、「もう私の卵子では妊娠できないんだ」と、私は奈落の底に落ちた気分でした。

 

心の準備ができていないこんな状態で、先生には、あっさり卵子提供の資料を渡されました。

 

毎日何百人もの患者さんと接していると、私もそのうちの1人の患者に過ぎないのでしょうか。

 

この先生(病院)の対応にしばらくショックを受け、放心状態、そして毎日泣き続けていました。

 

この状態がしばらく続き、排卵誘発剤で強い注射を打っていたせいもありますが、生理が止まってしまったのも事実です。

 

アメリカの病院へ通って感じたこと

 

ただ単に『私だけが先生と相性が合わなかった』のかもしれません。私には、実際にこの病院に通って不妊治療を受けている日本人の友人がいます。

 

そのうちの1人は無事に妊娠し、出産しました。彼女たちは、私のように「日本へ帰って不妊治療をする」選択肢がなかなか取れないようです。

 

でも彼女たちは、治療をいつでも続けることができます。今月がダメなら来月と、治療に専念できる彼女たちが正直羨ましいと思います。

 

私の場合、不妊治療を続けたくても日本でしかできず、その治療のために何度も日米を往復しているのが現状です。

アメリカと日本を往復

私がアメリカにいて、治療できない間も、この友人たちは病院に通い、採卵、受精卵、着床まで進んでいるんです。

 

病院に通う前の私だったら、きっとこの友人たちの姿を見ること自体辛かったと思います。でも今は、この病院のお陰で、精神的に鍛えられました。

 

先生に言われたことは、ショックでしたが、自分なりに『不妊治療』についての考え方が変わりました。

 

不妊治療に関する考え方の変化

 

初めは、『病院に通えさえすれば赤ちゃんを授かれる』と思っていましたが、不妊治療というものが『病院に通っていても先が見えない』ということを改めて感じています。

 

そして、この病院では先に進めないと思い、日本の病院に移ろうと決めたことも大きな一歩だと思っています。今は、奈落の底から這い登り、手探りで少しずつ前へ進んでいます。

 

アメリカでの不妊治療を通し、私は強くなれました。

 

先生にはショックなことばかり言われましたが、今はそれを受け止められるようになり、アメリカの病院では、精神面を鍛えられたのだと確信しています。

 

そして不妊治療は、今の私に与えられた試練だと思います。

 

なかなか先が見えず辛いですが、後悔しないために、今できることをできる間に取り組みたいと思い、現在も日米を往復しながら、日本で信頼できる先生や看護師さんに支えられ、治療を続けています。