「<不妊治療>「まるでギャンブル」高額費用つぎこむ40代」というタイトルで、不妊治療の現状がヤフーニュースで取り上げられていました。
しかし「<不妊治療>高額費用に悩む人たち」というタイトルに後日変更されていました。
不妊治療というと、一般的にタイミング法から始まり人工授精へと進みます。
この段階で妊娠できない場合に体外受精へと進むわけですが、体外受精から一気に高額な費用がかかってきます。
「不妊治療の流れ|タイミング療法・人工授精・体外受精の3ステップ」というページでも紹介していますが、おおよその金額を記載しています。
40歳で平均372万円の費用
一般的に体外受精まで進むと、数十万~数百万円かかると言われています。ここで数百万円もかかる理由ですが、1回の体外受精で妊娠できる確率が状況に応じて異なるということです。
運が良ければ1回で妊娠できますが、運が悪ければ10回行っても妊娠できないということになります。
これが不妊治療がギャンブルだと言われる要因だと思いますが、もう少し具体的なデータを見ていきたいと思います。
日本産科婦人科学会によれば、2012年には日本国内の医療機関で326,000回の体外受精が行われ、約4万人の赤ちゃんが体外受精により誕生しました。年間の全出生数で見れば27人に1人の割合です。
この27人に1人という割合を見ると、確率がとても低いことが分かります。
また気になる費用のデータを挙げますと、このようになっています。
国立成育医療研究センター不妊診療科医長・齊藤英和氏によると、各年齢別の体外受精により1児が出生するためにかかる医療費の平均は、30代前半で約150万円、40歳で372万円、45歳で3704万円。47歳では、なんと2億3000万円かかるという。
このデータを見る限り、少し大げさなように感じますが、不妊治療に500万円つぎ込んだ人も周りにいるので、あながち間違いではないのかもしれません。
30歳前半では約150万円ということですが、40歳で平均372万円、47歳ではなんと2億3000万円もかかるようです。
出産年齢が高齢化する現状
ご存じの通り結婚年齢の晩婚化が挙げられます。一昔前であれば、20代で結婚し・第一子を出産するのが当たり前でした。
しかし最近では30歳を超えてから結婚する人の割合も増えており、40歳で結婚するのも珍しくありません。
また「政府統計の総合窓口 GL01010101」のデータを見ると、2014年の平均初婚年齢ですが、男性が約31歳、女性が29歳となっています。
もちろん20代で妊娠・出産するのがベストですが、初婚データを参考にする限りでは、30歳以降に子作りする人が増えていることが分かります。
ちなみに女性で35歳を過ぎると、グーンと妊娠できる確率が下がりますので、不妊治療を始める方でいきなり体外受精を希望する人も少なくないようです。
日本産科婦人科学会によれば、2013年国内で行われた体外受精の件数は約37万件とのことで、やはりその背後には結婚の晩婚化が挙げられると思います。
その他にも仕事が忙しかったり、それぞれのライフスタイルを重視したいという人もいるでしょう。
お金をかければ妊娠できる?
例え372万円使って妊娠できたとしても、流産などで出産に至らないケースも少なくありません。40代前半女性の出産率は1回で1~8%とのことです。
つまり、年齢が高齢化するにつれ、卵子も老化していきます。
運よく妊娠できても、出産率も1~8%という数字であれば、いかに子供を授かることが難しいことなのかが分かります。
「子供はまだ早い!」というカップルがいましたら、早めに話し合うことをおすすめします。また不妊治療には助成金等がありますので、賢く利用していきたいところです。