胎児が貧血かもしれない|そんな時の主治医とのやり取り

妊娠・出産

陣痛ってどれくらい痛いんだろう?

破水ってどんな感じかな・・

陣痛の間隔はどのくらいになったら病院へ行けばいいのかな?

妊娠中には出産に関する様々な疑問や不安で頭の中がいっぱいになりますよね。

 

私も妊娠中にはたくさんのサイトを検索して読んだり、本を買ってみたりと出産に関する心構えをしておこうと気合いを入れていました。

 

「破水したらどうやって病院へ行こうか」とか「陣痛の痛みはどこまで我慢すればいいのか」とかまだ未知の世界である出産という舞台へ上がる準備をしていたんですよね。

 

しかし、実際は自分のプラン通りにはいかないものです。

 

私なんてママタクシーという出産を控えている妊婦さん専用のタクシーに登録して、いつ陣痛がきてもすぐ病院へ行けるように万全の準備をしていたのに・・・。

 

陣痛前に緊急入院となってしまったんです。

 

39週目の検診の時です。いつもと違ってエコーが長い・・・。

 

なぜか何度も何度もお腹をチェックされました。

胎児貧血の問題について|緊急入院が決定

エコー検査

 

先生:ちょっと横になってください。

横向きでエコー検査なんてしたことがないのに!と驚きつつ横になる私。

 

また何度も何度もエコーでお腹をチェックされました。

 

お腹の中の赤ちゃんの心音や脳波を何度も調べている様子。

 

さすがの私もおかしい・・・と気付き、赤ちゃんに何か異常があるのかもと不安になりました。

 

いつもの倍以上の長い時間をかけてエコー検査が終わり、椅子に座ったところへ先生が写真を出してきました。

 

赤ちゃんの写真とグラフのような写真。

 

それは脳の血液の速さをグラフにした写真でした。それを見た瞬間、ああ・・・何か問題があるんだ・・・と泣きそうになったのを今でもはっきり覚えています。

 

そこからは先生の説明を必死に聞きました。

 

難しい専門用語も出てきましたが、先生はなるべくわかりやすく説明してくれました。その問題というのが「胎児貧血」というものでした。

 

脳の血液の流れに異常があるとのことで、すぐにでも入院して出産しましょう!!とのこと。え?入院?出産?

 

その時まだ私の頭は緊急入院という状態に追いついていませんでした。

 

胎児貧血とはさまざまな原因がありますが、もっとも多いのが血液型不適合妊娠だそうです。

 

簡単に言うとお母さんの血液と赤ちゃんの血液が異なり、異常をきたすということです。

 

わかりやすいものだとRh式血液型で、母親がRh(D)陰性、胎児がRh(D)陽性のときに母親の体内で抗D抗体が作りだされると、胎児が溶血性貧血をおこすことがあるのだそうです。

 

ヒトパルボウィルスB19感染(リンゴ病)などによっても胎児貧血になります。しかし、私と赤ちゃんは血液型不適合妊娠ではないとのこと。

 

ちなみに、胎児貧血を診断する方法としてはエコー(超音波検査)と胎児採血があります。

 

エコー(超音波検査)はリスクがないため繰り返しできますが、間接的な症状をとらえることしかできません。

 

なので、エコーでの診断は100%ではないということですね。採血だとほぼ確実に胎児貧血がわかります

 

しかし胎児から採血をするのは非常にリスクが伴います。

 

超音波ガイド下に臍帯静脈から胎児の採血をすることで、確定診断されますが実際に行うのは難しいですね。

 

エコーで胎児貧血の疑いありとなった私ですが、先生も原因がないので誤診の可能性もありますとのこと。

 

しかし、確定診断できる胎児採血はリスクが伴うのでしない方がいいでしょうと・・・。

 

医者の指示

 

先生:あなたには胎児貧血の原因となるものが見当たりません。

:でも胎児貧血なんですよね?赤ちゃんが危ないということですよね?

 

先生:いや、可能性があるということです。エコー検査は確実ではありません。

 

たまたまということもあるし、血管の曲がっているところなどで流れが速くなっている可能性もあります。

 

赤ちゃんは大丈夫なんでしょうか。

 

先生:今の所は元気そうですが、胎児貧血の場合、いつどうなるかわかりません。それに赤ちゃんも小さめですし早く出してあげたほうが良いかもしれないですね。

 

:赤ちゃんが小さいのに早く生まれてしまって、大丈夫なんですか。

先生:お腹の中で死んでしまったりする前に出産して、生まれてから治療をした方が安全です。

 

鈍器で頭を殴られたような衝撃でした。お腹の中で死んでしまう?生まれてから治療?私自身何の知識もありませんから、先生の言う通りにするしかありません。

 

先生:胎児貧血は何か症状があった場合、88%は胎児貧血と診断されますが12%は誤診の可能性があります。

 

原因がわからない場合は、この12%にあたっているということが多いのであまり心配しないでください。

 

:そうですか。いつ入院になりますかね。

先生:今日入院しましょう。

:今日ですか?!

先生:そうですよ。一旦家に戻って準備をしてまた来てください。

:わかりました。

先生:できればご主人も一緒がいいですね。

:わかりました。

 

緊急入院について|事前準備の大切さ

 

緊急入院

 

わかりました・・・しか言えなかったですね。

心配しないでくださいと言われても心配で心配でしかたがなかったです。

 

それはそうですよね。今まで何も問題がなかったのに、突然病名を言われ、死産や保育器などの話をされ・・・。

 

心配するな!不安になるな!という方が無理な話です。

 

診察では何が何だかわからないうちに話が進んでいたという印象です。

 

先生が言うには入院したら促進剤からの出産になるとのこと。小さめの赤ちゃんをなるべくお腹の中で大きくして、自然に陣痛がきて産むものだと思っていた私・・・。

 

本当に出産というのは予定通りにはいかないものです。

ただ、このときはとにかくお腹の赤ちゃんが無事であることのみを願っていました。慌てて家に帰り、入院準備をしました。

 

ある程度の準備はしてあったのであまり困らなかったですね。その点では、事前準備は本当に大事ものです。

 

まだいいかな~なんて思っていると、私のように緊急入院なんてこともありえますから。

 

買っておくものも多いですし、緊急入院となったら入院時に必要なものだけでなく退院してからのものも準備しておかなければならないですよね。

 

赤ちゃん用品も事前準備が必要ということです。診察が終わってすぐ主人に連絡し、来てもらえることに。

 

私自身うまく説明ができずに、とにかく緊急入院だということを電話で話しました。親にも一応入院になることを連絡し、入院準備も終わり病院へ。

 

胎児貧血といっても誰も知らない病気でしたし、調べてもいまいちわかりにくいものでした。なので、私を含めみんなピンときていなかったと思います。

緊急入院後の処置

 

正直「妊娠出産」に関してのトラブルは医者以外はあまりわからないものが多いかと思います、難しいんですよね。

 

なので病院で言われた通りにするしかないんです。

 

病院へ行くと待ち合いのロビーには私以外にも数名妊婦さんがいました。どうやら入院する人たちのようです。

 

しかし、お腹は明らかに私より大きい・・・。

 

入院してからわかったのですが、みんな予定日を超過しているため促進剤からの出産になる人たちでした。恐らく病気の疑いで入院したのは私だけ・・・。

 

私も予定日まで待ちたかったなと思いましたね。そのままぞろぞろと病室案内へ。

 

病室へ入ったのが夕方で、夕食後に子宮口を広げるための処置をするとのこと。ラミナリアというものを子宮口に入れるそうです。

 

そして、次の日の朝から促進剤を打ちましょうと言われました。看護士さんに早ければ明日には産まれますよと言われましたが、人によるようです。

 

促進剤を打っても陣痛がこず、2日も3日もかかる人もいるとのことです。

 

不安でいっぱいでしたが、自分自身できることはないためとにかく無事出産を祈るのみでした。

ラミナリア・促進剤を経ての出産

 

その後、ラミナリア・促進剤を経てどうにか無事出産しました。やはり小さめの赤ちゃんでしたが、保育器にも入らず元気に生まれてきてくれました。

 

胎児貧血についてはやはり誤診ということで、赤ちゃんに異常なし!!

 

お医者さんといえども100%病気が分かるわけではありません。少しでも疑いや不安があれば、リスクの少ない道をすすめるということです。

 

病気の疑いがあると言われると、妊婦さん自身は非常に不安になりますよね。私も携帯で調べに調べました。

 

胎児貧血・輸血・赤ちゃん病気・緊急入院などずっと調べていました。しかし、調べたところで産むのは自分自身です。

 

お母さんが不安になりすぎるのが赤ちゃんにとって悪影響なことは確かですから、気をしっかり持って落ち着くことが大切だと改めて感じました。

 

妊娠中はさまざまなトラブルがあるかと思います。出産に関しても思い通りにいかないことも多いです。

 

でも、お腹の中の赤ちゃんを信じて待つしかないのかな・・・なんて思った出来事でした。